室戸海洋深層水とは?
海洋深層水は、北極あるいは南極の海水が冷やされた結果、比重の重さで海水の下に潜り込み、海底へと深く流れ込んでできる海流で、長い年月をかけて静かに地球全体の深層を流れています。
海洋深層水の代表格は、北大西洋のグリーンランド沖合で冷やされた海水が深層へと潜り込み、南極を回って北上するものが有名ですが、地域、水深によって起源や性質を異にする海洋深層水が様々に存在します。
室戸海洋深層水は、深度374mから汲み上げていますが、この海水は、太平洋の北部(オホーツク、アラスカ付近)から深層へ潜り込み、北太平洋の中層(水深約1000メートル)を時計回りにまわり、東経120度、北緯20度付近から日本へ向かって北上する「北太平洋中層水」と呼ばれる海水の一部が四国陸棚斜面あたりに湧昇したものであると考えられます。